【ココロノマルシェ】これからどう家族と向き合っていけばいいのかわかりません。
ココロノマルシェに寄せられたご相談
高校生で両親が離婚をしたため、私の家族は母と妹の3人です。現在は私と妹は上京をしてみんなバラバラで生活を送っています。家族中は仲が良い方で長期休みは帰省を実家で集まったり、連絡も頻繁に取り合っています。
小さい頃から裕福ではない家庭であることを理解していましたが、母は弱みを見せることなく私たちを育ててくれたことにとても感謝をしています。私は奨学金を借りて大学まで卒業し、就職先では奨学金を返済しながら1人で生活を楽しめるくらいの給料を頂けています。母、妹は数年前に自分のやりたいことを見つけ正社員を辞め、自宅で働きながらパートをしています。
そのため、自分の生活で精一杯であり、貯金はないと思います。唯一正社員である私は、母への感謝もあるし、今後何かあった時のために出せるお金を持っておこうと考えてはいるのですが、全部1人で賄うことをすごく負担に感じてしまいます。母と妹はやりたいことをやって楽しんでほしいと思う反面、いつかは私が援助をするかもしれないし、そのために自分だけなぜこんなに不安にならないといけないのだろうとも思う私、私の立場になって一緒にお金のことを考えてくれる言葉がないことにも悲しい気持ちになります。
余裕がなくなった日に、「3人で協力しようよ、私の立場だったらこんな気持ちになってしまうよ」と今楽しんでいる母に言いたくなかった言葉を言ってしまいました。ため息と沈黙が続き「お金はなんとかなるから大丈夫」と言われてしまい、突き放された気分にもなりました。現実的な話しをして、今の楽しみを私が奪ってしまったのではないかと後悔しています。
家族で集まった時には私がお金を出した方がいいよな、でも将来のために貯めておきたいからたくさん使うのも不安、、こんな葛藤を繰り返してしまいます。これからどう家族と向き合っていけばいいのかわかりません。アドバイス頂けたら幸いです。
かとうさん
お金の価値観について考えたことはありますか?
姐さんカウンセラーの根本 ゆかです。女帝マインドから見た回答をお話ししております。
かとうさん、一人暮らしのみならず、奨学金まで返済をしながら、さらに今後のために貯金もした方がいいかもとまで思っていらっしゃるんですね。すごく金銭感覚が鋭い方なんだなぁと思うんですが、同期の方や他の方にも同様に言われたことはないですか?
でも流石にその状況でさらにお母様と妹さんの何かあった時のために!と思うと、苦しくなってしまうのも無理ないのではないでしょうか?
上京し、長期のお休みには実家に帰って家族で連絡も密にとるほど家族仲がいい状態で「どうして自分だけがこんなにも色々心配事を抱えてしまうんだろう。もっとみんなで分散すれば、みんなが楽しくやれるはず。」そう感じると、なんとなく自分だけが違う、自分だけが家族の中で別の役割を担っているという孤立感や疎外感を感じてしまっているのかもしれませんね。
ただ、そのかとうさんのお金の価値観ってどこからきたんでしょうか?
お金のセンスあるってどういうことだと思いますか?
お金の話題となると、つい「お金をもっと稼ぎたい」「お金を引き寄せたい」「お金が寄ってくる人になりたい」など、収入面を見ることが多いと思うのですが、
お金って実は使い方もとても大切だと言われています。
意外とお金のセンスって「お金を使うこと」に出てくるもの。
なので、こうして必要なところにきちんとお金を管理し振り分けられる能力って実はすごく素敵なセンスをお持ちなんだと思うんです。
そしてそれはきっとお母様がお一人で苦労されながらも、二人の娘を育ててきた中で受け継がれていったものの一つだったのかなぁと思います。
お母様の言葉をそのまま受け取れないのはなぜ?
お母様と妹さんは現在好きなことをして、それとパートをしながらご自身の生計を立てていらっしゃるんですね。
不安定な自営とパートということで、かとうさんがお二人を心配なさる気持ちも十分理解できますし、その心配があるからこそ安定の職についている自分が二人をフォローしなくては!と思っていらっしゃる責任感の強さも感じます。
ただお母様のお答えになられた言葉を鵜呑みにできない理由について、ご自身で一度考えて見たことはありますか?
お母様がおっしゃられていても「いや、でも!」と心配になる気持ちもあると思います。
正社員という安定的に収入があるというのは、精神的な安定を裏付ける1つの要素になりえますよね。それほど毎月一定の収入があるということは大きなメリットだと思います。
しかし、お母様はお二人を育ててきたという「実績」がありますよね。
もちろんその頃は正社員で、ほかに援助があったかなかったのかは私にはわかりません。しかし手持ちのお金の中で(もしくは足りない場合は工面しても)、お二人を育ててこられたわけです。
ということは、現在一人暮らしとなり、お母様ご自身も自分の分だけを賄えばいいという部分で余裕が生まれていたのかもしれません。もちろんお二人が自分のお金を稼ぐことになっても親として心配事はあったにせよ、学費やその他の支払いは随分と楽になったのかもしれないと思います。
そしてその余裕から「やりたいことに踏み出そう」という決断ができたのかもしれませんね。
ただ、ここでは憶測の域を出ないので、この話についてはここで止めるのですが、お母様の実績についてはご理解いただけたかなと思います。そしてこれはきっとかとうさんご自身が誰より理解されていることでもあるだろうとも思います。
ということは、おそらく心の方で何か「まだお母さんにしてあげれていない」ということで「繋がろう」としていることはないでしょうか?
親子であっても相互依存を目指しませんか?
苦労してきた親を見てきていると、つい子供の立場では「助けたい」「力になりたい」と思うのは無理ないと思います。
本当に幼いうちは本能的に「役に立たないと捨てられる」というような恐怖心もあるかもしれませんが、それでもその後もおそれというよりは、「役に立つことで親に恩返しをしたい」と思うと思うのです。
親が喜んで楽しそうであれば、私も嬉しい。
そう思うことは、かとうさんの相談文にも書かれていらっしゃいましたよね。
ただ「本当に母と妹は自分たちの暮らしをやっていけるのか?」ということを、まだ手放せないということは、そこに何らかの「手放せない理由」があるのかもしれません。
そしてそれが「手放さないことで家族の役に立つ私」を握りしめているのかもしれません。
子供が親を思う気持ちは、力になりたいを始め、愛されたい、愛したい、役に立ちたい、認めてほしいなど、たくさんあります。
ただ、これは子供の立ち位置のままであるということに気がつけると、関係は変化します。
全てをなくす必要もありませんし、なくならないと思います。
なくならなくていいものだけど、少し割合が変化していくと、手放さずに握りしめるというところから、変化すると思います。
その変化とは「親も一人の人としてここまでやってこれたのなら、きっとこれからもなんとかやっていけるはず。もちろん何かあれば力になるけど、私にも私の人生がある。」という人対人の関係性に変化するんです。
対等だから冷たくなるでも仲良くなるでもなく、自分のできることをすることを認め合える関係性が相互依存
なんとなく「親は親の人生」「私は私の人生」と言われると、「これまで苦労して育ててもらったのに冷たい!」と感じるかもしれません。
本当にご苦労されていたことを間近で見ていれば、それだけに後ろ髪引かれる思いというのもあると思います。
ただ、その頃のお母様の原動力が何だったのか?について、考えたことはありますか?
- 一人でも育てるのは大変なのに、二人の姉妹を育てられたお母様にとって、そこまで頑張ってこれた原動力ってなんなんでしょうか?
- お母様が今まで苦労を厭わない、そう決められたのはどうして何でしょうか?
- 毎日クタクタになるまで働いて、自分のことより優先したかったものって何なんでしょうか?
- そこまで一人の女性が強くなった理由って何だったんでしょうか?
- かとうさんが高校生の時となれば、もう数年すればよりお金がかかる時期だとわかっていても離婚しお二人を引き取った理由は何だったんでしょうか?
その辺りを見ていきながら、少しずつお母様の愛情は「自分たちの存在があるからなんだ」というところを実感していけるといいですね。
自分が役に立つということは、もうすでに「そこにいてくれること」なのかもしれません。
お母様に聞いてみてもいいのかもしれませんし、連絡を密に取る中で普段から口になさっているのかもしれません。
お母様ご自身はおそらくかとうさんのことも、妹さんのことも信頼しているからこそ、上京を許されたんだと思うのです。
お母様はすでに、娘に対して「一人の人」としての視点を持たれているかもしれません。
そうであれば、かとうさんがどうなることがお母様にとって嬉しいことなのか?がわかると、おそらく同じことを考えていらっしゃるのではないでしょうか?
娘たちには好きなことをして楽しんでほしい。
でもそれをお母様は犠牲ではなく、信頼しているからこそ、ご自身もまた自分の好きなことにチャレンジなさっているのではないでしょうか?
すごく、素敵なお母様ですよね。なかなかできないことだと思います。
かとうさんは自分のためにどんなお金の使い方をしたいですか?
今すぐ、この答えを導き出せなくても構いません。
ただ、今のお金の割り振りで行くと、「今の私が使いたいことに使えるお金」というものは少なく感じるかもしれません。でもその中できっとセンスをお持ちのかとうさんなら、「私はこれがほしい!」というものにうまくお金を使うことができるのではないでしょうか?
お金の使い方ってたくさんありますよね。
モノ・勉強・経験・資本・時間・未来
どれにお金を使うことが自分にとって楽しいことなのか、一度その辺りも含めて考えてみられてもいいのかもしれません。
今まできっといろんなことを我慢なさってきたのではないでしょうか?
母のため、妹のため、と自分を後回しにしていませんでしたか?
せっかくならそのお金のセンスをより磨いて、「自分はこれに使うんだ!」と決めてみてはいかがでしょうか?
参考になりましたら幸いです。
そんな私はかつて、「あればあるだけ使う」タイプでした。しかしすぐになくなるので、そこからお金の勉強をし、今度は使えなくなりました。そして、もう一度「お金ってそもそもなんだ?」ってところから学び直して、今があったりします!なので、お金のセンスって実は後からでも学べるものでもあるとは思っています。ただ、あらかじめ持っている方はそれはそれで、すごく強みだなとも思うです。